将来の夢
子どもに将来の夢を訊くのはやめてください。
あなたが訊いているのは将来の職業であって夢などでは決してありません。
しかも職業って、人によっては10年やっても20年やっても本当に自分のものになっているのか、もっと違うやり方があるんじゃないか、と悩むくらいのものです。面白味が分からないまま辞めてしまうことも多々あるでしょう。探求したいと思えるくらい奥深い職業に出会えることもまた奇跡みたいものです。最近はどうでもいい職種も山のようにあります。高校や大学を卒業する前だってまだ何がやりたいかなんて分からないことがほとんどです。
それを、目標を持つことはいいことだ、目標に向かって努力することは大切だなどと耳障りの良いことをいって、サッカー選手だ、パティシエだ、警察官だ、飼育員だ、それってそれしか知らないから出てきただけだよね?っていう職業を言わせて喜んで、全く大人の傲慢以外のなにものでもないですよね。彼らの自由で柔軟な選択肢を奪い取っているとはこれっぽっちも思わない。
お願いだからやめてあげてください。
それよりも、こんな風に暮らしたいね、あんなことして過ごしたいね、こういう人になりたいね、あんなことが出来たらいいね、などなど何でもいいと思います、どうか本当の夢を語り合ってください。